返済原資とは|「利益+減価償却費」で借入を返せるかを確かめる
- 公開日
- 読了時間
- 2分で読める
ユアトリー編集部融資の審査実務の経験者が監修しています
この記事の結論
- 返済原資とは、借入の元金を返すための元手となるお金のことです。一般に「税引後の利益+減価償却費」で考えます。
- 借入の返済は損益計算書の費用に入らないため、利益が出ていても、返済原資が足りなければ手元のお金は減っていきます。
- 担当者は、年間の元金返済額と返済原資を並べて、事業で生んだお金の範囲で返せるかを見ています。
ひとことで言うと
返済原資とは、借入の元金を返すための元手となるお金のことです。一般に、税引後の利益に減価償却費を足したもので考えます。
もう少し詳しく
計算のしかた
返済原資 = 税引後の利益 + 減価償却費
減価償却費を足すのは、費用として利益を減らしているのに、その年にお金は出ていかないからです(詳しくは減価償却費)。そもそも返済が損益計算書に出てこない理由は、融資の返済シミュレーションで説明しています。
年間の元金返済額と比べる
返済原資は、利息を含めない、年間の元金返済額と比べます。利息は損益計算書の費用として、すでに利益から差し引かれているからです。
年間の元金返済額 < 返済原資
たとえば、年間の元金返済が72万円なら(返済シミュレーションの記事の500万円・7年の例)、税引後の利益50万円+減価償却費30万円=80万円で足ります。利益が40万円なら減価償却費30万円を足しても合計で70万円のため、年間の返済額をわずかに下回ります。
どの「利益」を使うか
基本は税引後の利益です。金融機関によっては、経常利益に減価償却費を足した「償却前経常利益」で見ることもあります。
どちらの場合も、補助金や助成金のような一度きりの収入は、毎年の返済の元手にはなりません。担当者は、こうした収入を利益から差し引いて見ることがあります。
よくある誤解
- 「黒字なら返せる」:返済は利益の中から出ていきます。黒字でも、利益と減価償却費の合計が返済額より少なければ、手元のお金は減っていきます
- 「減価償却費を増やせば返済原資が増える」:減価償却費を足すのは、お金が出ていかない費用だからです。設備を買うときにお金は出ていっているので、減価償却費が多いことは、それだけ設備にお金を使ったということでもあります